総論的な質問(一般的な事柄についての質問)

質問、精神科、神経科、心療内科の違いについて教えて下さい。

 (回答)言葉から行くと、うつ病や精神分裂病のような精神病を扱うのが精神科、
神経症を扱うのが神経科、胃潰瘍や、気管支喘息、高血圧などの心身症を
扱うのが心療内科ということになりますが、
実際上は、このようにきちんと分かれているのではありません。その病院・診療所
によって事情は様々です。精神科医が治療を行っている場合でも、受診のしやすさ
を考えて心療内科と標榜していることもあります。従って、初めて受診する場合には
電話で自分の症状を伝えて、その病院の治療の対象なのかどうかを確認しておく
のが良い方法です。

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各論的な質問(いろいろな状態・病気についての質問)

質問、喉がつまって息苦しい感じになることがよくあります。耳鼻科では、何も異常ないといわれましたが。

 (回答)喉のつまる感じを訴えて神経科や心療内科の外来を受診する人がいます。
耳鼻科や内科から紹介されてくる場合もあります。もちろん、喉の腫瘍や
異物などがあれば、その治療がされるわけですが、そのような異常がなくても
喉のつまる感覚がある場合があるのです。「喉頭神経症」と診断される場合も
あります。何らかの精神的なストレス、葛藤が身体の症状となって現れていると
考えて、「身体表現性障害」という呼び方もあります。

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質問、パニック障害とその治療について教えて下さい。

 (回答)これは、突然発作的に不安が生じ、同時に頻脈、動悸、呼吸促迫、めまい感
などの身体症状を伴い、死の恐怖などに襲われる病態です。
 治療では、抗不安薬や抗鬱薬が用いられます。これらの薬物が有効なことから
単に心理的なもの、つまり、性格的な弱さなどから起因するものでなく、生物
学的基盤を持つものだと考えられています。
 薬物を使って、パニック発作の出現を抑えて、症状のない状態で生活を行える
ようになったところで、それまでは、パニック発作の起きていた状況に暴露しても
発作が起こらないという自信と慣れをつくっていきます。次第に、投薬なしで
症状が起こらない状態を継続することが出来るようになります。
 行動療法や精神療法だけよりも、薬物を併用した方が、治療期間が短くなり、
治療が成功する確率が高いことがわかっています。
 環境や心理的な側面(その人の性格や、認知の面での問題)が大きい場合には、
その面の修正がなければ、再発する可能性があります。その場合でも、パニック
発作が、命に関わる心臓などの病気ではないことを理解すること、薬でコントロール
可能であることを理解していることは、早く良くするのに有効です。

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